韓国の銭湯を120%楽しむためのすべて
銭湯歴20年の韓国人が教える韓国銭湯ルーティン!
こんにちは
韓国人が毎日お伝えする
最新韓国旅行情報Creatripです!
韓国人なら老若男女問わずみんな好きな銭湯
日本でも銭湯や温泉は人気ですよね!
韓国人にとっても銭湯は温かいお湯に浸かり、学校、会社、職場などでの緊張や不安、辛いことなどを全て洗い流すことのできる空間です。
特に名節など重要な日や年末になると、韓国人は必ず銭湯に行って溜まったあかをきれいに落とします
今回は韓国式銭湯歴20年のエディターが教える、韓国銭湯の入退館から韓国人の銭湯ルーティンと、知らなかった銭湯文化までご紹介します
*お店ごとに異なる点もあります。
入館
韓国の銭湯利用料は平均的に大人は5000~7000ウォン、子どもは3000~5000ウォンで利用できます。
韓国の銭湯に入館するときは男性と女性で少し違いがあります
フロントでお金を払ったらロッカーと下駄箱の鍵をもらう過程までは同じなのですが、フロントで女性はタオル2枚を受け取り、男性はタオルを受け取りません。
出典:tvN「롤러코스터」
男湯にはタオルが備え付けられていて、自由に使うことができるんです!
男湯と女湯で統一しない理由は、女性は男性に比べて使うタオルの枚数が多いため、自由に使えるようにしてしまうとタオルの利用量が多くなりすぎてしまうからだそうです。
それだけでなく、タオルをこっそりと持って行ってしまうことも頻繁にあるので、紛失を減らす目的もあるそうです。
銭湯の軽食
軽食の無い銭湯は小豆の無いたい焼き、マシュマロの無いココアのようなもの!
ほとんどの銭湯では簡単なお風呂用品と軽食が販売されているので、韓国の銭湯をしっかり楽しみたいなら食べてみるのをおススメします!
そして、韓国の銭湯ではお湯に浸かりながら軽食を食べることも出来るんです
韓国の銭湯で販売されるドリンクは缶飲料でなければ、六角形のプラスチック容器に入って出てくるのですが、この容器をお風呂やサウナに持ち込んで飲むことができます!
飲み終わったらプラスチック容器は売店に返却するか、お風呂の中に置いて出てきても処理してくれるので大丈夫です
麦飯石卵(맥반석 계란)
代表的な銭湯の軽食は麦飯石卵(ゆで卵)とドリンク
麦飯石卵は、通常2個1000ウォン~3個2000ウォンくらいの価格で販売されています。
麦飯石の上で焼いた香ばしい麦飯石卵と冷たいドリンクは、熱いお風呂の中で体力を補充するのにぴったり
一緒についてくる塩を美味しく焼けた卵に少しつけて食べると、その温かくて香ばしい味にハマってしまいます!
シッケ
韓国伝統のデザート飲料、シッケ。
私も大好きな飲み物です!
米飯を使って作るシッケは甘くて美味しいのはもちろん、喉が渇いた時に飲むと口の中がすっきりとして爽快感が味わえます
銭湯で飲むシッケは缶飲料として販売されている場合もありますが、規模の小さい銭湯では手作りシッケが販売されているところもあります。
価格は1000ウォン~2000ウォン台で購入できます。
コーヒー
韓国全土のほとんど銭湯で「コーヒー」という簡単な名前で販売されている銭湯コーヒー。
不思議なことに、全国どこでも似たような味わいのヘーゼルナッツコーヒーを販売しています!
レシピはミックスコーヒー1、砂糖2、ヘーゼルナッツ粉0.5と簡単な味ですが、甘い銭湯コーヒーの味は韓国人なら誰でも知っていて、みんなが好きな味です
出典:NAVERウェブトゥーン「여탕보고서」
氷がぎっしり入ったアイスコーヒーを熱いお湯の中で飲んだときのあの味は、家で飲むのとはまた違う忘れられない味なんです
価格は約2000ウォン台で購入できます。
緑茶、五味子、ザクロ、梅、柿酢
先ほどご紹介したシッケとコーヒーの他にも、韓国の銭湯では様々なドリンクが販売されています。
どれも氷をいっぱい入れて冷えているので、さっぱりとしたいときにおススメのドリンクです
緑茶はティーバッグを使用していて、五味子、ザクロ、梅、柿酢は濃い原液に水を混ぜたものを提供しています。
熱くて湿気が多く、疲れやすいお風呂の中では甘酸っぱい味がより美味しく感じるので、韓国人たちは緑茶はもちろん、五味子、ザクロ、梅、柿酢も銭湯でよく飲みます
バクサ(박사)
様々なドリンクを黄金比率で混ぜた不思議なメニューが銭湯のアジュンマたちの間で誕生していて、女湯の売店は女湯(여탕 )とスターバックス(스타벅스)を合わせた「ヨタンボㇰス(여탕벅스)」というあだ名がつけられるほど
その中で最も一般化しているヨタンボㇰスのメニューの1つは「バクサ」。
韓国のエナジードリンクのバッカスとサイダーを黄金比率で混ぜたメニューです
プラスチックボトルの2/3まで氷を入れた後、サイダー1缶(245ml)とバッカス1本を入れて混ぜたドリンクです。
バクサと一緒なら、熱いお風呂とサウナを行ったり来たりするのにも心強い
お風呂の中で
一般的な韓国銭湯ルーティン
銭湯歴20年の経験と周りの韓国人の証言を加えて、韓国人の銭湯ルーティンをご紹介します。
旅行中の疲れを癒したい時は銭湯に立ち寄ってルーティンを試してみてください!忙しい翌日の旅行日程もスムーズにこなせるはずです
1. お風呂に入る前に体と頭を洗う
出典:tvN「롤러코스터」
体や頭も洗わずにお風呂に入ると、銭湯常連アジュンマたちに小言を言われることがあります!
もともと共用のお風呂に入る前は体と頭を洗ってから入るのがマナーで、その案内文がお風呂の中に書いてあることも多いです。
2. 暖かいお湯に10分~20分ぐらい浸かって体をほぐす
ほとんどの韓国人は一番熱いお湯から浸かり体をほぐしますが、熱いお湯に慣れていない子どもや外国人の方は温度が低めのお湯に最初に入るのがいいと思います!
お湯に浸かったまま、緊張した体と心をリラックスさせながらくつろぐのが、銭湯で一番の癒しのひと時です
3. お湯から出てサウナに入って汗を流す
韓国の銭湯にはお風呂はもちろん、チムジル(温療法)が楽しめるサウナも付いています!
ここでは熱気で溜まった疲れを汗と一緒にサーッと流してくれますよ
ほとんどのサウナの中には上の写真のような砂時計があり、サウナに入る時間は砂時計を2~3回ひっくり返したくらいの間がおススメです!
もっと長くいるとサウナから出た時にめまいがすることもあるので、ご注意ください
4. サウナで流した汗を軽く洗い流し、水風呂に入る。
熱いお湯とサウナの熱気の中ににしばらくいた後、入る水風呂は本当に天国です
ここでは滝のように降り注ぐ冷水マッサージを楽しむことができます。
そして水風呂に他のお客さんがいなければ童心に帰って運動や水遊びをすることもできますが、それでもたくさんの人が使う空間なので、うるさく騒いだり、水がはねるような行動はお控え下さい
5. あかすり
お風呂、水風呂、サウナなど銭湯施設を利用したら本格的に体を洗いましょう!
韓国式のあかすりタオルを使って垢を落とすのですが、この韓国式あかすりタオル、一度は見たことありませんか?
韓国ではこのタオルをイタリアタオルと呼びます。
余談ですが、このタオルはイタリアで有名なのでイタリアタオルではありません。
このタオルがつくられ始めた1960年代、イタリアタオルの原材料である糸の原産地がイタリアであることから、イタリアタオルと呼ばれています
なので、あかすりタオルを購入する際には「이태리 타올(イテリタオル)」と言っても通じます。(銭湯内の売店で簡単に見つけることができます。)
最初は痛いかもしれませんが、使い続ければ特有のスッキリ感の中毒になるかもしれません。
韓国式あかすりタオルであかを落として、心身ともにさっぱりしましょう!
6. 仕上げ
出典:전라일보
あかを落とした後は、普通のタオルやシャワータオルでやさしく石鹸を使って洗い流すと完璧!
最後に洗顔、歯磨きまでしたらルーティン終わりです
セシンサによるあかすりサービス
韓国ではあかすりをする人のことを「세신사(セシンサ:洗身士)」と呼びます。
ほとんどの韓国銭湯には指圧マッサージと共に全身あかすりをしてくれるセシンサの方がいて、韓国あかすりの真髄を経験したいのなら、銭湯で楽しめるセシンサのあかすりサービスを受けてみるのもいいと思います
地域別、銭湯の水準別(町の銭湯/高級銭湯)で値段の差はありますが、平均的に男湯の場合は15,000ウォン~20,000ウォン、女湯は少し高い20,000ウォン~25,000ウォン程です。
女湯の値段が高い理由は女性のほうがより時間がかかり、要求事項が多いので細心の注意を払うためだそうです
また、銭湯ごとに基本のあかすりだけでなく、背中あかすり、全身あかすり(10,000~20,000ウォン)などの部位別サービスからオイルマッサージ、アロママッサージ(40,000~50,000ウォン)など、様々なあかすりサービスがあるのでお好みで利用してみてください
利用方法はお風呂場の中にいるセシンサに希望するサービスを伝えて現金決済する方法が最も多いので、参考にしてください!
タルモギョクとモギョクバグニ
出典:한겨레
韓国の銭湯でよく見かける不思議な光景の1つは、いつもいるアジュンマたちです。
アジュンマたちはなぜかほとんど毎日、同じ時間に来ていて、アジュンマ同士みんな親しい間柄だというのが特徴!
その理由は、銭湯の月利用券を購入して毎日訪れているアジュンマ方だからです
このように、1か月分の利用券を購入して毎日訪れることを「달목욕(タルモギョク)」と呼びます。
毎日夫や子どもたちを会社や学校に送り、残った時間で銭湯のお風呂に入って近所のアジュンマにも会っているのです
出典:로컬리지
そのためか、町の銭湯ではシャンプーなどが入ったお風呂セット「목욕바구니(モギョクバグニ)」がいっぱい積まれている様子もよく見かけます。
タルモギョクをする方が、お風呂セットのかごを銭湯に置いておくのだそうです。
食べ物を体に塗るアジュンマたち
出典:tvN「롤러코스터」
韓国の銭湯で見る驚くべき光景の1つがまさに何かを体に塗るアジュンマたちです!
韓国人である私自身もまだ慣れていません
この方たちは主に細かく切ったキュウリ、ヨーグルト、生卵などを家から持ってきて自分で直接マッサージをしています。
出典:NAVERウェブトゥーン「여탕보고서」
熱い空気がいっぱいに満ちた銭湯で、こうした匂いが広がりやすい食べ物を体に塗るのは迷惑行為として考えられることもあります。
そのためか、最近はこのような行為を銭湯側で禁止しているところが多く、なかなか目にすることもないので、あまり心配しなくても大丈夫です!
それでも銭湯で食べ物を顔や体につけるアジュンマたちを見てもあまりびっくりしないでくださいね!
お風呂からあがるとき
出典:NAVERウェブトゥーン「여탕보고서」
お風呂からあがるときは、タオルで体を十分に拭いた後、備え付けのドライヤーで髪を乾かすことができます。
ここでも入る時と同様に男湯と女湯の違いがあります。
男湯の場合はドライヤーの利用が無料ですが、女湯の場合はドライヤーを利用する際にお金を支払います。
普通100ウォン~200ウォンで1~2分間利用可能です。
コインを入れて利用する仕組みなので、銭湯でドライヤーをご利用の場合は小銭を準備していくことをおススメします!
髪まで乾かして銭湯を出る準備を整えたら最後に、銭湯歴20年の経験からおススメしたいことがあります。
それはバナナ牛乳を飲みながら出てくること!
約1時間、お湯に浸かりあかすりをしてサウナで汗を流してお風呂から出るとスッキリと清々しい気分になれます
この時バナナ味の牛乳をストローで飲みながら風呂から出てくるところまでが韓国人たちが愛する銭湯ルーティンなのです
今回は韓国の銭湯にたくさん通った韓国人エディターが韓国の銭湯についてご紹介していきました。
今後韓国旅行に来るときには、今回お伝えした情報を参考して銭湯を利用してみてください
旅行中にたまった疲れを一気に吹き飛ばしてヒーリングすることができますよ
ここまで、韓国の銭湯を120%楽しむためのすべてについての記事でした。お問い合わせ事項がある場合、本ブログ記事のコメント欄にご記入いただくか、help@creatrip.com までメールもしくは、公式ライン@creatripまでメッセージを送ってください。