韓国の宗教文化
韓国人はキリスト教を信じる?調査では56%が無宗教で、若者の宗教信者の割合も低下しているという結果に。一体なぜ?
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宗教の自由がある韓国には多種多様な宗教があります。
マスコミの報道や世論では、韓国の主な宗教はキリスト教であると認識されていましたが、実際はそうではなかったのです!
調査によると、韓国人の50%以上が無宗教という結果に
一体なぜでしょうか?一緒に見てみましょう
韓国の宗教文化
韓国人の宗教を信仰している人の割合
出典:Quora
2015年、韓国ギャラップが10年ごとに実施した宗教調査によると、調査対象者1,500人のうち56.9%が「信仰する宗教がない」と回答し、他43%が「特定の信仰宗教を持っている」と答え、キリスト教が19.7%と最も多く、続いて仏教が15.5%という結果になりました。
この調査結果は、なかなか興味深く、これまで韓国人の大多数がキリスト教を信仰していて、他の人は伝統的な地元の宗教や仏教を信仰していると一般的に信じられていました。
しかし、この調査の結果が発表された後、韓国人は思っていたよりも宗教を信仰していないことが明らかになったのです。
それは一体なぜでしょうか?
これは韓国におけるキリスト教発展の歴史と関係しています。
1950年から1953年にかけて朝鮮戦争(6.25戦争)が勃発する前、もともと北にいたキリスト教徒たちは南に避難しました(北では宗教が違法であるため)。
南に逃げてきた人たちが集まって初代の教会文化が形成されます。
朝鮮戦争の惨禍を経験し、心の支えがなかった人たちが集まり、戦争の苦しみと恐れを和らげ、心の癒しを得ました。
その結果、朝鮮戦争以降、韓国ではキリスト教信者が爆発的に増え、現在では全国各地に教会が立ち並び、たくさんのキリスト教徒の姿を見るようになりました。
しかし、朝鮮戦争後の現代では、それほど宗教に対する期待が大きくなく、宗教を信じる若者もますます少なくなり、20代は31%、30代は38%だけが宗教を信仰しています。
なぜ若者は宗教を信じないの?
現代の若者たちが宗教を積極的に信じなくなった理由の一つは、過去の世代に比べて教育の水準が向上し、高等教育を受られるようになり、宗教活動に参加するために費やす時間が無くなってきているからです
教育水準と宗教の統計を見ると、中学生の信仰の割合は63%である反面、高校生は54%に減り、大学生はわずか41%であることが分かりました。
生活、勉強、職場などますます激しくなる競争環境が日常生活の大部分を占めるようになり、新しい世代の子どもたちは幼い頃両親から宗教的な教えを受けていても、成長するにつれて宗教活動をする時間がどんどん少なくなります。
特に受験生たちは、教会で祈祷したり集まったりするよりは、むしろその時間を使って遊んだり、休みたいと思う人が大半です。
そして多くの人は社会に出ると、忙しく働かなければならず宗教から遠ざかったり、宗教活動に定期的に参加しなくなったりして、教会に通うよりも、ショッピング、レジャー、外出などもっと楽しめる活動に余暇時間を活用します。
高校時代に宗教活動に参加していた人でも、大学に入学した後、新しい友達が出来たり、集まりがあったり、出会いがあったりして、さらに周りの友達は宗教にあまり熱心ではなく、徐々に宗教活動から背を向けるようになります。
宗教は政治と関係があるの?
韓国は儒教思想が中心ですが、教会の権力は政治および経済レベルにまで影響を与えています。
日本の植民地時代の後、親日韓国人は他の韓国人や教会関係者たちと不和を経験しました。
そして彼らはアメリカに行き、キリスト教を信仰する集団になり、後に政治に関わるようになりました。
現在大統領が変わっても、政治の主流メンバーは変わらず宗教と関わりがあり、現在の政府や教会が抱える問題点に目をつぶっている部分もあります。
これが政府が財閥と宗教団体を憎めない理由です。
韓国の宗教権力は想像を絶するものがあり、中高年代の動員能力だけではなく、実生活でのコミュニティやインターネットメディアを操作する能力まで非常に高いです。
また、韓国では多くの教会がお金を献金するという習慣がありますが、自分の気持ちと能力で差し出すものであり、強制ではありません。
なので韓国では、多くの教会がお金を入れるための封筒を配っていますが「他人の視線」を気にする韓国社会では、それがプレッシャーとなり、強制支払いとほとんど変わらない状況になっています。
そして献金がどこに使われているのか誰も知らず、良い教会は実質的に人を助けるために使ったり、正当な理由を持って献金を使っています。
しかし、悪い教会は教会幹部のポケットに入り、自分の子どもを留学させたり、政治家への政治献金として使う悪質教会も少なくありません
このような宗教文化は、多くの若者にストレスを与え、教会と政経癒着のニュースがますます広まり、若者の信仰離れにつながっています。
LGBTQと宗教の関係は?
現代の無宗教者が増加した理由の一部は、性的少数者に対する宗教の抑圧によるものです。
若い世代は誰もが平等である信じていますが、キリスト教の教義では同性愛は罪です。
これは若い世代にとっては衝撃的な内容でした。
まだ性的少数派を受け入れる姿勢の韓国人は少ないですが、宗教に基づく世論戦争を繰り広げても多くの人の納得は得られないのが現実です。
コロナ流行に関わる韓国の宗教
韓国で新型コロナウイルスが爆発的に広がった3つのきっかけのうち、2つは宗教によって引き起こされました。
テグの新天地イエス教会(キリスト教の分派)、ソウルのサラン第一教会など、宗教団体内で集団感染が繰り返し起こっているため、宗教に対する社会的反感を呼びました。
以前、コロナ感染がピークだった時には、多くの人々が最初に自分は信仰する宗教を持っていないこと、また新天地教会ではないというウソをつくという現象が起きました。
あえて街頭に立つ宗教は中高年層が多いことが目立っており、若者の割合は大幅に減少しています。
しかし中には毎日、寝る前に必ず聖書を読むという熱心な若者もいます。
自分が間違ってしまったり悔しくて悲しい時に再び立ち上がる力を見つけることができる、宗教自体の意図は良いのですが、韓国人にとっての宗教は特定のグループによって管理される手段であり、本来の意味に反しているという印象が少なからずあります。
そのため、ますます宗教を信じない韓国人が増えているようです
皆さんは宗教についてどんな考えをお持ちですか?
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