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韓国の嫁姑問題

韓国ドラマは本当なの? 息子を嫁に奪われて不幸な義母?韓国の嫁姑の真実

김남이
6 years ago
韓国の嫁姑問題

こんにちは

韓国人が毎日お伝えする
最新韓国旅行情報Creatripです!


韓国ドラマや韓国映画が世界中で人気ですが、これらを見ていると結婚した女性の義母がドラマの中でとても強い存在感を放していることが分かります

ドラマを見ているとまるで世の女性たちに、韓国人男性と結婚するのは辞めた方が良いと言うメッセージを送っているかのように見えますが、実際の生活の中で、韓国の義母は韓国のドラマと同じくらい恐ろしい存在なのでしょうか。




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시월드(媤の世界)とは

韓国ドラマのシーンで義母と嫁の相剋を描く場面。「시월드」を象徴するような瞬間。出典:해피시스터즈

韓国には「義家族の世界へようこそ」という意味の「시월드에오신것을 환영합니다」という言葉があり、시월드(シワールド)の「시」は(媤)という漢字を使い結婚して家族になった旦那側の家族や親せきのことを表します。

例えば、義父を시아버지(シアボジ)、義母を시어머니(シオモニ)、義祖父を시할아버지(シハラボジ)、義祖母を시할머니(シハルモニ)、義弟を시동생(シドンセン)、義姉妹をそれぞれ시누이(シヌイ)と言います。

まさに「시월드」(媤の世界)。


ここでようこそと言われる「シワールド」は多くの韓国ドラマに見られる、結婚後妻になる女性が家庭で受ける精神的、肉体的危害を表していて、一言で言えばあまり良い意味ではない言葉です。

韓国の一部の人の中には、시(シ)が頭文字の시금치(シグムチ:ほうれん草)さえ好きになれないと冗談を言う人さえいます。


韓国には一つの古いことわざがあります。

結婚生活の難しさを示すイメージ。見ることや聞くことを三年間は我慢しなければならないという古い教えを表す図。

장님 3년, 귀머거리 3년, 벙어리 3년
(盲人3年、聾者3年、唖3年)

つまり、3年間は見ても見てないフリを、聞いても聞いてないフリを、喋れないフリをしろということです。

これは例え義母が不快なことをしてきたとしても、嫁は何もされていないかのように振る舞わなければならないことを意味すると同時に、嫁として嫁ぐということがどれだけ大変かを表しています。


今ではそこまでの家庭はそんなに多くはありませんが、昔の韓国の家族制度や生活習慣による男尊女卑や女必從夫(妻は絶対的に夫に従わなくてはならないという意味の言葉)、三從之道(幼いときには両親、嫁いだ後は夫、老いたら息子の言葉に従わなければならない、女は安住できるところなないという意味の言葉)、七去(女性を追い出すときに言い分けに使われる7つの項目)などの儒教的考えが多く伝わっていた朝鮮時代はもちろん、わずか60~70年前までも女性たちが生きにくい世界だったと言います。


そんな悲しくやり切れない扱いをされた嫁たちはのちに、自分にも嫁が出来た時、息子の妻である嫁に同じ扱いをしてきました。



嫁姑問題の実話

ウェディングケーキの上に立つ夫婦人形を母親の手が掴むイラスト。嫁姑間の緊張関係を象徴。

韓国人夫婦の離婚につながる主な理由の一つに、嫁姑問題があります。

もちろん、世界中のどこにでも当たり前のようにある理由のうちの1つであると思います。

しかし、韓国では世界中のどの国よりも少し嫁姑問題の比重が多いような気がします。

夫との喧嘩よりも夫の家族の干渉に耐えられない人の方が多いのが事実です。


韓国人にとって結婚は二人でするものではなく二つの家族がするものです。

ここでは実際にあった姑問題をご紹介します。


息子の朝食を準備しない嫁を非難

嫁に毎朝「朝ごはんは食べた?何を食べた?」と尋ねる義母がいます。

嫁の安否が知りたいのではありません。

朝早く起きて自分の息子に朝ごはんをきちんと準備したのかが気になるのです。


その昔、女性は結婚したら夫の家族の元に安全に納まり、義母にその家の伝統を教え込まれながら生活するのが当たり前でした。

しかし現代社会では女性だからと言って結婚したら仕事を辞め家庭に入る人の方が少ないのが事実。


自分の頃とは違う習慣に戸惑う義母が結婚した息子の家庭に干渉するようになるのです。


仕事のできる嫁を嫌悪

自分の息子よりも稼ぐ嫁に、早く仕事を辞めて家庭に入れと強いる義母がいます。

子供(義母にとっては孫)の成績や行儀が悪いと嫁が仕事をしているせいだと言い、仕事を辞めさせる口実を作ります。

上記でも書いた通り、今では女性も外に出て稼いでくるのが当たりの時代。

旦那より多く稼ぐことにも顔色を伺わなくてはいけないのです。


韓国ドラマでよく見られるカフェでの義母と嫁の対立シーン。白い服を着た女性が怒りを示している。


なかなか子供を授からない嫁を嫌悪

夫婦の出産計画の有無にかかわらず、早期の出産を勧めます。

会うたびに孫はまだかとせがむのも韓国だけの問題ではなさそうです。


ソルラル(お正月)チュソク(韓国のお盆)

義母と嫁の問題が最高潮に達した時期は、韓国人にとって最も重要な家族の集まりであるお正月とお盆でした。

旦那の家に家族親戚一同集まってチェサ(祭祀)の食べ物などを準備するのは全て女性。

それも(元々は家族ではなかったが結婚したためにその家族の一員になった)嫁だけで準備をします。

最近は変わってきましたが、未婚の義姉や義妹も当然台所に入ることはありません。

夫が手伝うと言っても止めに入る義母は少なくはありません(これは本当に今も!)。


したがって、多くの韓国人女性にとってお正月やお盆の精神的ストレスは半端なく、その直後は一時的に離婚率が上昇します。

裁判所によると、離婚調停の件数は通常の2倍にまで登るんだとか...



嫁姑問題の原因

では、なぜこんなにも韓国は嫁姑問題が激しいのでしょうか?

大きな理由のひとつに言えるのは、「男尊女卑」があると思います。


お互い嫌い合う男女

フェミニスト(男性と女性が平等の権利を持つべきだと信じている人)の考え方が韓国で騒がれるようになったのはここ最近の事。

まだまだ男性よりも女性は弱い立場にあります。

日本では普通に生活していて男女差別を肌身に感じることがありますか?

韓国では例えば男性は、女性専用駐車場をものすごく嫌います。

女性は女性芸能人が不倫をしたとニュースになったらその芸能人は二度とテレビには出られませんが、男性芸能人が性的暴行で捕まったというニュースが出ても何年か後にまたのうのうとテレビの世界に復活すると言う事実を許せません。

怒っている男女の姿を示すイラスト。嫁姑や男女間の対立を表している。

女性は男性の下にいるという意識から義母には「息子は社会的に認証されるための手段の1つ」という考えが定着します。

そのため、自分がお腹を痛めて生んだ可愛い息子をいつまでも自分のコントロール下に置いて「自分の社会的価値を認証」さてほしいと思うようになるのです。

不和や緊張を示す嫁と姑のイメージ。女性同士が腕を組んで睨み合うイラスト。


嫁姑問題の緩和

現代社会では、結婚してすぐに家を出て暮らすのが一般的となっており先ほど申し上げたように、最近の姑問題は昔ほど酷くありません。

女性に対する社会的意識は高まりつつあり、我慢しないでしっかり逆らうことのできる嫁も増えてきました。

窓際に背中合わせで立つ2人の女性のシルエット。嫁と姑の間の冷たい関係を象徴。


姑にまつわる言葉

最後に、韓国にはシオモニ(義母)を表すことわざがたくさんあります。

どれだけ義母が与えるストレスがすごいか分かると思います。

ほんの一部(ざっと見ただけでも20個はありました )をご紹介します。


때리는 시어미보다 말리는 시누이가 더 밉다
=殴る義母より仲裁する義姉がもっと憎い

面前では人かばうふりをしながら裏では陰口を言ったりけなしたりする人がもっと憎いということ


보리방아 찧을 때면 시어미 생각난다
=大麦の農作業をすると義母を思い出す

大変で辛いことに突き当たると普段憎かった人も懐かしく思えるということ


시어미 미워서 개 옆구리 찬다
=義母が憎くて犬の横腹を蹴る

そのままの意味で腹いせに何の罪もない他人にまき散らすこと


시어미 죽고 처음이다
=義母が死んでから初めてだ

久しぶりにすっきりとした気持ちになり満足だということ




いかがでしたか?

韓国は家族のつながりを大事にする習慣がとても強く根付いているので、嫁姑も1年に数回顔を合わす程度の仲ではありません。

なので、大変な思いをすることもありますが、優しくて良いお義母さんもたくさんいます。(先ほども言ったように昔ほどひどい家庭はそんなにありません )

ドラマが全てではないと言うことです。





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ここまで、韓国の嫁姑問題についての記事でした。お問い合わせ事項がある場合、本ブログ記事のコメント欄にご記入いただくか、help@creatrip.com までメールもしくは、公式ライン@creatripまでメッセージを送ってください。