ハングルの日
10月9日はハングルの日!ハングルナルの起源をご紹介。韓国人は漢字が使える?
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10月9日はハングルの誕生を祝う「한글날(ハングㇽナㇽ)」ハングルの日で、韓国の5大国慶日(祝日)の1つ
皆さんは韓国語の文化的背景を知っていますか?
この機会に韓国の歴史や文化に触れてみましょう!
ハングルの日の起源
ハングルの始まりは李氏朝鮮時代の第4代国王、「セジョン(世宗)」がハングルの誕生を象徴する「訓民正音」を公布した1446年にさかのぼります。
それまで韓国独自の文字は無く、文字を書くときには中国語を使用していましたが、認識できるのは上流階級のみでした。
世宗大王は、社会階級に関係なく知識の普及を促進するためにハングルを作成します。
1928年以来、韓国政府は世宗大王の功績と訓民正音に感謝の意を込めて、毎年10月9日を5つの国民祝日の1つである「ハングルの日」に指定しています。(会社や学校がお休みなったのは最近のことです)
ハングルは世宗大王と集賢殿(当時の国家及び王室のための研究機関)の学者によって作成され、韓国人の思いが込められた文字です。
そして近年ではKPOPの影響で韓国語を習い始める人も増えており、ハングルの日とは何なのかお伝えしようと思います
ハングルはどうやって誕生したのでしょうか?
訓民正音とは?
世宗大王が王に即位して28年目のある日、「訓民正音」が韓国語で公布されました。
それ以前の韓国は、情報流通に主に漢字を使用しており、上流階級のみが読み書きの方法を知っていました。
ハングルの作成以降、韓国文字と中国文字は同じ意味で使用されるようになります。
訓民正音は「民を訓(オシ)える正しい音」という意味で、ハングルの作成の目的、起源、および表記方法が記録されている書物です。
世宗大王は民のために文字を創った世界で唯一の国王ではないでしょうか
ハングル誕生の逸話
前述のように、韓国は漢字中心の文章が使われており、さらに紛らわしいことに、韓国語の話し言葉と漢字の書き言葉はまったく異なっていました。
一般の人は書き言葉は全く理解できず、上流階級の貴族だけが漢字を理解でしました。
非識字者は情報と真実を得るのに大変苦労しました。
犯罪を犯したとしても、なぜ罪なのかが分からず、漢字がわからないため不満を訴える方法も知らないのです。
世宗大王は人々を憐れみ、民衆が簡単に学べる文字の開発に尽力しました。
世宗大王は、音声学、天文学、哲学などの多様な分野を組み合わせて、ほとんど視力を失い盲目になるまで多くの研究を行いました。
しかし、視力が大幅に低下したとしても、民のためにハングルを作成するため、熱心に取り組みました。
彼の努力にもかかわらず、訓民正音の公表を前に上流階級の貴族たちの反対が起こります。
下流階級の人々がハングルを通じて多くの知識と知恵を獲得すると、将来的に指揮統制が困難になるのではないかと恐れたためです。
しかし、世宗大王は大臣たちの反対を振り切り、ハングルを公式的に発表したことで、ハングルは世界で最も新しい言語の一つになりました
ハングルの原理
訓民正音に表記された文字体制、ハングルは19個の子音と21個の母音で構成されており、文字だけ見ても読める、便利で非常に簡単な文字です。
出典:zoozeros.egloos.com/m/1333096
ハングルの子音
ㄱ(g)、ㄴ(n)、ㅁ(m)、ㅅ(s)、ㅇ(ng)は、人間の発声器官を視覚化して作られました。
そしてㄱ、ㄴ、ㅁ、ㅅ、ㅇなどの子音を基に他の子音を作りだします。
ハングルの母音
ㆍ、ㅡ、ㅣは天と地と人をイメージして作られました。
ㆍは天、ㅡは地、ㅣは人です。
この3つの母音を基に、21の母音を作成できます。
したがって、ハングルは計40の音があります。
韓国語初心者にとってもハングルは世界で最も習得しやすい言語の1つ
また、世界のすべての言語と文字を表現することもでき、表記の仕方も比較的簡単で、原理を理解していれば、ハングルはすべて読めます
また、ハングルは国家体系を使用して作成された唯一の文字であるため、他の国の人々が自分の国の言語を誇らしく思うのと同じように韓国人もハングルを誇らしく思っています!
また、ハングルによって韓国人の非識字率は1.7%に過ぎず、若者の増加に伴い、この数も減少してきています。
そして何より、ハングルはユネスコ世界遺産に登録されています
独自の文字を持たない少数民族も、ハングルが便利で(発音を素早く書き表すことが出来るため)、ハングルを公用語として指定しました。
まさに!インドネシアのチアチア族です
この民族はチアチア語を話しますが、書く際、読む際にはハングルを用いています。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、話す言語も読み聞きする言語ももちろん同じチアチア語なのですが、チアチア語の「文字」がないので「ハングル文字」を用いて読み書きしているのです。
始まりは2009年、インドネシアのある島の村に韓国の教授が国際学術大会への出席を機にチアチア族が居住しているバウバウ市を訪問しチアチア族にハングルを使う提案することになりました。
チアチア族にとっての固有の言語はありましたが、記録する文字がなかったので歴史はもちろん、何も記録できませんでした。
ですがこの教授の提案でハングルを部族の文字として導入することにしてから簡単に文字として彼らの言葉を残すことが出来るようになったのです
その後言語管理局と外務省がチアチア族のハングル使用を政策的に支援、ハングルがさらに普及し始めました!
今はチアチア族の住むバウバウ市に続き25km離れたバタウガ郡でもハングルで授業を進行しているそうです。
ハングルと漢字
韓国にはまだ漢字が残っており、その割合は少ないのですが、新聞·メディア·広告などで度々登場します。
まだ使われている漢字を参考までにピックアップしてみました
美:アメリカ(ニュース)、美容(店名、バラエティー)
北・朝:北朝鮮(ニュース)
大・中・小:サイズ(店)
中:中国(ニュース)
文・尹:文在寅、尹錫悦(ニュース)等
日:日本(ニュース)
男・女:おとこ、おんな
学:学校、学ぶ
そしてこの他の多くの漢字も理解できる韓国人(特に中高年層)がたくさんいます!
1948年大韓民国政府が樹立され、ハングルを主に使用してきましたが、漢字も長い間使われており、ハングルと漢字を混合して使われてきました。
それは過去の新聞や雑誌から確認することが出来ます
新聞の右上を見ると、韓国は当時、檀君紀元(檀紀)を使用しており、ハングルの使用度も少ししかありませんでしたが、全体的にとても読みやすくなっています。
(中国語よりも日本語の漢字により近いものが使われています)
ですが1971年から小·中·高校での漢字を取り除き、1988年にはすべての漢字を廃止しました。
そして1999年になってようやく一部の漢字使用が許可されます。
ソウルの表記は漢字が無くハングルのみの「서울」
中国語では「漢城」と表記されていましたが、2005年に「首都」の意味も含ませた「首爾」に変更されました。
ハングルは表記方法がそんなに多くないので、同音異義言がたくさん存在しています。
中国語や同音異義言など漢字の教育を推進する人もいたため、現在高校や大学では漢字も授業の科目に入っています
数年前の2016年までも韓国語を大学入試で第二言語で採択した国は3つしかありませんでした。
1994年オーストラリア、1997年アメリカ、2002年日本のみ。
そんな中、フランスとタイがそれぞれ2017年、2018年に韓国語を大学入試第2外国語科目として採択しました!
韓国ドラマやKPOPの人気から韓国語への関心増えたことが理由だと推測されています。
民を愛した王、世宗大王のおかげで素敵な言葉が使えることを誇りに思います
ハングルを少しでも勉強した方は、日本語の漢字と発音が似ていると気づいたのではないでしょうか?
意味も同じ場合が多いので、漢字が使われることが多い、新聞や雑誌などは大体の意味は汲み取れます。
韓国の文化紹介はいかがでしたでしたか?
その国の文化を知っていると、言語を学ぶときもちょっと楽しくなりますよね
ここまで、ハングルの日についての記事でした。お問い合わせ事項がある場合、本ブログ記事のコメント欄にご記入いただくか、help@creatrip.com までメールもしくは、公式ライン@creatripまでメッセージを送ってください。