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9月は言えば韓国の大学で2学期が始まる月です。
韓国では日本より1カ月早く学期が始まります
学期が始まる前に一番大事なのは受講申請ですが、韓国は受講申請の競争率が高いことで有名です。
なんとK-POPアイドルのコンサートのチケットを買うことくらい難しいともいわれています
今回はそんな韓国大学生の受講申請競争の実態についてご紹介!
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韓国大学生の時間表

実際の3, 4回生時の時間表
韓国の大学の授業は、大体1つの講義に1~3単位で構成されており、学期ごと15~24単位を受講します。
忙しい就活生を除き、ほとんどの学生は学期ごとに5~7科目を受講することになります。
しかしこの中で好きな科目を全て受講できる人は多くありません
受講したい科目を全て申請できた場合、これを「オルクル(올클/オールクリアの略)」と呼んでいます。
私も7回の受講申請を経験しましたが、オルクルしたのはたったの1回でした
韓国の受講申請は1秒で定員になってしまうこともあるほど競争率が高いのです。
様々な受講申請方法
1. 先着順

出典:전대신문, 이화여대 공식 블로그
一番一般的で昔から行われている受講申請方法です。
コンピューターが常用されていなかった1970~80年代にも先着順で受講申請を行っていました
現在とは異なり紙に受講したい科目を書いて教授に許可をもらう方法を取っていたそうです。
そのため受講申請の日になると全校生徒が教授の事務所や学科室に並んだといいます。
受講申請を成功させるために早朝から並ぶ人たちもいたそうです

出典:고대신문
現在はインターネット上で決まった時間に受講申請をするため、早朝から並ぶ必要はなくなりました。
しかし人気の講義は受講申請サーバーが開かれた1秒後には定員に達してしまうという問題が生まれたのです
人気が高い講義の中には興味深い教養科目や成績を高く評価してくれる科目もありますが、専攻必修科目もあります。
そのためたまに絶対に受講しなければならない科目なのに、毎回受講申請に失敗して卒業に支障が出てしまう学生もいます。

出典:매일신문
受講申請をする学生たちが一番多く見ることになる画面です。
同時に多くの学生が受講申請ポータルサイトに入るため、定員に達すると順番待ちをしてサイトに入るのを待ちます。
この待機時間にも人気科目がどんどん他の人に取られてしまうのです

実際に受講申請に成功した例と失敗した例です。
サイトに早く入って62番の待機番号をもらった時は、受講したい6科目全てを申請することができました
しかしクリックが少し遅くなり1000番台の待機番号をもらった時は、3科目しか申請できないという事態に
このように先着順の方法は決まった日程に簡単に申請を終わらせることができる長所がある反面、競争率がかなり高くなってしまうという短所もあります。
また多くの学生が一度にサイトに集まり、サイトに接続できなくなってしまうことも。
その解決策として、ある大学では学年ごとや学科ごとに申請日を決めて分散させる方法を取っています。
中央大学では学籍番号が奇数の人と偶数の人で申請日を分けているのですが、それでも受講したい講義を申請できない人も多くいます。
韓国の受講申請はまさに戦争なのです
2. 優先順位基準

出典:숙명여대
一瞬で1学期の運命が決まってしまう先着順方法とは異なり、様々な条件を考慮して学生の受講を許可する方法があります。
淑明女子大学の学生の場合、1次受講申請期間に受講したい講義を申請すると申請リストに順位が表示されます
順位は学年、該当科目が専攻かどうか、直前の学期の単位数や成績(GPA)などによって決定されるそうです。(専攻講義と教養講義は順位決定基準がそれぞれ異なるため、具体的な内容は学校の公式ホームページを確認してください。)
受講申請期間中、この順位はリアルタイムで変動するため、学生たちは見ながら最終的にこの科目を申請するか決定します。
例えば40人定員の講義で自分の順位が41位の場合、講義を聞くことができないため他の講義を探したり他の学生が受講をキャンセルするのを待ったりするのです。
そのため1次受講申請が終わるまで気が抜けません
1次受講申請が終わって申請に失敗した講義があった場合は、その後空いている講義に先着順で申請することになります。
3. マイレージバッティング

出典:연세춘추
2015年2学期から延世大学で施行されている受講申請方法です。
延世トトとも呼ばれるのですが、これは韓国のスポーツバッティングサイトである「スポーツトト」の名前を合わせたもの。
延世大学ではマイレージというものを提供し、学生たちはこのマイレージでバッティングをします。
例えば○○学科に属するAさんがいます。
○○学科の学生は1学期に最大18単位を受講できると仮定すると、この学生は18単位に4をかけた72マイレージをもらいます。
Aさんは72マイレージをうまく配分して6個の科目を申請するのです。
マイレージを多くバッティングした学生はその講義を申請できる可能性が高くなるシステムです
しかし絶対に受講したいからと言って、72科目全てを1つの科目に入れてしまってはいけません。
その場合他の科目を1つも受講できなくなってしまいます
実際は最初から1科目に使えるマイレージが36マイレージと決められています。
しかし全ての講義が最大36マイレージとは限りません。
一部の専攻科目の場合、12や18マイレージまでと制限しています。
このようにマイレージを調整して、どのくらい使えばその講義を受けられるか一生懸命考える必要があるのです。

出典:연세대 공식 블로그
しかしこの方法にも1つ問題があります。
上記写真を見ると本当に多くの学生がこの講義に最大である36マイレージを使いました。
このような人気講義の場合、同じマイレージを使った学生が多くいる中で定員を超過してしまうと、優先順位で決定しなければなりません
淑明女子大学では専攻者か、卒業予定者か、今学期申請した科目の数などの基準を考慮して決定されるそうです。
結局人気講義の競争率はその方法を使ってもあまり変わらないようですね
4. 自動申請制

一部の学校では、カリキュラムが最初から決められており受講申請を行う必要がない場合もあります
特に1回生の1学期の場合は、必修科目を学校側で決め受講させる場合があるそうです。
この場合は受講申請に対する負担がないので良いかもしれませんが、同時にスケジュールを思い通りに変更できないという短所もあります。
このように学校によって受講申請の方法がことなり、特定の学科や科目によっても少しずつ異なるため、留学生は学校の案内にしっかり従うことが大事です。
韓国大学生の受講申請の秘訣
学期が始まる前にもかかわらず、韓国の大学生たちは受講申請に頭を悩ませます。
ではどうしたら受講申請に成功できるのでしょうか?
1. PCバンまたは高性能のコンピューター

出典:서울신문
多くの学生が受講申請に成功するためにPCバンに行きます。
PCバンのコンピューターは一般的な家庭用コンピューターよりも性能が良く早いためです。
しかし必ずPCバンに行く必要があるわけではありません
本当に受講申請が上手な人はスマホでオルクルすることもあるそうです。
その反面、どんなに良いコンピューターとインターネット環境にいても手の動きが遅い人は受講申請に失敗します
2. サーバー時間を理解する

大学のサイトごとサーバー時間があります。
「ネイバーズム(네이버즘)」というウェブサイトを利用すると、サイトのサーバー時間を正確に知ることができます。
または多くの大学生がネイバー時計を基準として受講申請サイトに接続するそうです (ネイバー時計が学校のサイトのサーバー時間と似ている場合)
数秒差で全てが決定するためサーバー時間を見ることがとても大切なのです。
実際にこの方法は学校の受講申請だけでなく、コンサートやミュージカルのチケットを購入するときにも使われています
3. 便法

受講申請競争が激しいため、奥の手も存在します。
マクロプログラムを使用したり、家族や友達にお願いして様々な機器で接続し同時に申請したりもするそうです
しかし最近は学校側でこのような方法ができないように対策を取っているため、この方法はどんどん難しくなっています。
韓国大学生が受講申請に失敗したら?
高い学費を払っているのに受講申請に失敗し、希望の授業を聞けない時は本当に悔しい気持ちになります。
では受講申請に失敗した人にはどのような解決策があるのでしょうか?
1. 残った科目を拾う

出典:아유경제 (本内容とは関係の無い記事です)
上記でご紹介した受講申請方法には共通点があります。
初めの受講申請の機会を逃した学生には、もう一度機会が与えられることです。
この期間は「受講訂正期間(수강 정정 기간)」と呼ばれています。
申請した講義リストを修正することができる期間だからです。
この期間には申請した講義をキャンセルすることも、誰かがキャンセルして空いた講義を申請することもできます
韓国の大学生たちはこのような行為を「ジュプジュプハダ(줍줍하다)」と言い、これは「拾う(줍다)」という単語から来た言葉です。
受講申請に失敗した学生が挽回するために一番多く使う方法で、私も失敗した時にこの方法で単位を埋めました。
しかしこのように急いで拾う科目は良い講義もあれば、満足度が低い講義である場合もあります。
2. 教授にメールを送る

受講申請に失敗した学生は、早めに教授にメールを送って自分を追加で受け入れてもらえないかお願いをします
状況によって教授は受講可能な人数を増やし受け入れてくれる場合もあります。
しかしメールを送った学生が多いと全員を受け入れることができず、追加で受け入れてくれなかったり、卒業予定者だけを受け入れる教授もいるそうです。
私も学校で教授にたくさんのメールを送ってお願いしましたが、受け入れてくれない教授もいました
3. プランBを立てておく

受講申請に失敗することを予想して、プランB、Cを立てておくのも良い方法です。
失敗したら早く他の講義を拾わなければならないため、どんな講義を拾うかあらかじめ決めておくと処理が早くなります
4. 便法

出典:고대신문
講義を申請することが難しいため、学生が講義を売買する事件まで起こりました
受講申請に失敗した学生が学校のコミュニティに「○○科目○○ウォンで買います」と上げると、その講義を申請した学生が連絡します。
その学生は実際は講義を取る気はないのにもかかわらず、人気科目であることを知ってお金をもらうためにわざと申請していたのです。
講義が必要なA学生が、すでに申請しているB学生に送金すると、B学生がその講義をキャンセルします。
キャンセル後すぐにA学生が申請をするのですが、運悪く他の人が申請してしまったら困るので、こういった取引は夜遅い時間や早朝に行われます。
しかし多くの学生がこのような行動を非難し、大学側も問題の深刻性を理解し対策を考えました。
申請キャンセル後すぐにアップデートされなくし、学校側が指定した日程にアップデートされるよう改善したため、講義の売買はなくなりました

今回は韓国大学生の受講申請競争についてご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
良い講義を申請することはかなり難しいということが分かりましたね
もし韓国の大学に正規留学する方はぜひ上記でご紹介した申請の秘訣を参考にしてみてください
ここまで、「韓国大学生の受講申請競争」についての記事でした。お問い合わせ事項がある場合、本ブログ記事のコメント欄にご記入いただくか、help@creatrip.com までメールもしくは、公式ライン@creatripまでメッセージを送ってください。

