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韓国人が毎日お伝えする
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皆さんはBJという単語を聞いたことがありますか？
BJとは韓国でライブ動画配信をする人のことです。
韓国ではこのBJの影響力が強く、人気があるBJは芸能人よりも人気度や知名度が高い場合もあります
ライブ動画配信は自由度が高いため、様々なコンテンツで放送できますが、この自由度が被害を生んでいるのです。
今回は韓国のライブ動画配信文化について詳しくご紹介します
ライブ動画配信とは
ライブ動画配信とは個人の放送者がリアルタイムでコンテンツを撮って配信することです。
このようなライブ動画配信は韓国だけでなく他の国でも盛んに行われています。
韓国の場合2000年代初めからリアルタイム放送ができるプラットフォームができ、ライブ動画配信をする人が増えていきました
初めは個人的な趣味で放送を始める人が多かったのですが、だんだんライブ動画配信市場が大きくなり、現在は専業や副業として配信する人がほとんどです。
2018年を基準として韓国人が一番多く使っているライブ動画配信プラットフォーム「アフリカTV」は、月間の純利用者が約125万8000人、月間総視聴時間が5億6000万分だそう
その次にたくさん使われているプラットフォームである「twitch」の場合は、一か月に約90万8000人が8600万分視聴ました。
韓国の大企業であるNAVERとカカオも1人ライブ動画配信市場に乗り込み、韓国の市場はどんどん大きくなっています
ライブ動画配信プラットフォーム
アフリカTV
アフリカTVは韓国で初めて登場したライブ動画配信プラットフォームだと言えるサイトです！
アフリカTVという名前は「Anybody can Freely Broadcast TV」という意味を持っています。
それ以前にも似たようなライブ動画配信プラットフォームは存在しましたが、事実上ポルノサイトに近いサービスでした。
さらに当時は韓国だけでなく、世界的にもライブ動画配信文化が成立していない時期でした。
そのため2006年にアフリカTVが初めて登場した時はとても新しかったです。
誰でも、いつでも、どこでも、基本の運営規則に反しない限り自由に放送できるというのは本当に驚きのサービスでした
BJという名前もアフリカTVの放送システムから生まれた言葉で、Broadcast Jockeyを省略したもの。
他のプラットフォームができそれぞれ放送する人の名前が違いましたが、初期のアフリカTVが圧倒的な人気だったため、ライブ動画配信をする人をまとめてBJと呼ぶようになったのです。
2007年から「星風船」システムが導入されました
星風船はアフリカTVで作られた世界最初の1人放送者のための後援システムです。
星風船は1つに110ウォンであり、BJは星風船が一定量集まるとこれを現金に換えることができます
このように収入が生まれるようになったことによって、1人ライブ動画配信がより盛んになりました。
アフリカTVの放送者たちは全体的に若干刺激的です。
制限が多い既存のTVの代わりとして登場したために、刺激的な発言や悪口などを許容する初期の雰囲気が現在も続いています
アフリカTVはチャットでコメントしたり星風船をあげること以外はコミュニケーションをとる方法はありません。
そのためアフリカTVの場合はBJが視聴者が反応してくれるように、最善を尽くす雰囲気が形成されています。
twitch
twitchはアメリカのAmazonが提供しているライブ動画配信プラットフォームで、全世界で最大の規模を持っています
最初はゲーム放送がメインでしたが、現在は他の分野の放送も可能だそうです。
2015年にtwitchは韓国のサーバーを追加し、韓国の人気ゲームBJと契約して、韓国のライブ動画配信市場に本格的に入ってきました。
その後2016年にアフリカTVに大きな事件が起こります。
アフリカTVがBJに対して不当な要求をしたことが明らかになったです
様々な理由をつけてお金を支払わなかったり他のプラットフォームで放送をできなくしたりしてBJたちに制約をかけたのです。
この事件によってアフリカTVで放送していた人気BJたちがtwitchに移動することになりました。
twitchはTwipやToonationなど他の後援プラットフォームを利用し個人放送者に後援する構造です。
ここでは後援のことを「ドネーション（donation）」と言います。
twitch donationの一番大きな特徴は後援をしながらメッセージ、音声、映像を一緒に添付することができる点です
ドネーションをしながらメッセージ、音声、映像を適切に添付するなら視聴者1人が他の視聴者を笑わせることもできます。
そのためアフリカTVとは異なり、twitchは視聴者もBJまたは他の視聴者を笑わせるように努力します
現在韓国の多くの流行語がtwitchから誕生しています
Youtubeライブ
Youtubeで提供しているリアルタイムストリーミングサービスであるYoutubeライブもたくさんの人が利用しています。
ほとんどの韓国人が使用しているアプリであるため、Youtubeライブは誰もが気軽に見ることができるのです
Youtubeライブで放送をすると自動的にYoutubeに映像が保存されるため、Youtubeチャンネルを運営しているユーチューバーたちにもいいですよね
そのためかYoutubeライブはある程度視聴者を確保しているユーチューバーやBJが利用する場合が多いです。
購読者が1,000人以上いないと携帯でライブ動画配信ができないという制約もあります。
その他
上記でご紹介した3つのプラットフォームが圧倒的ですが、それ以外にも様々なプラットフォームが存在します。
韓国の大企業であるNAVERとカカオが運営するNAVER TV、カカオTVが代表的です。
最近はラジオ形態の放送であるスプーンラジオも流行しています
他にもポップコーンTVのような成人用のプラットフォームも存在します。
ライブ動画配信の種類
ライブ動画配信の種類は本当に多いですが、その中でも韓国で代表的で人気がある放送コンテンツの種類をご紹介します
トークバン（톡방）
トークバンはTalkと放送（방송）を省略した言葉です。
このコンテンツは言葉の通り、視聴者と話をする放送
視聴者とのコミュニケーションが上手いBJや自分の経験を面白く話せるBJが主にトクバンをしますす。
モッパン（먹방）
モッパンは食べる放送（먹는 방송）を省略した言葉で、BJが食べ物を食べる姿を見せるコンテンツです
韓国で大人気となり、海外でも「Mukbang」という単語が使用されるようになりました！
食べ物を食べながら視聴者と会話をするトクバンも可能で、食べ物を食べる音に焦点を当てたASMRも可能です。
クッパン（쿡방）
クッパンはCookと放送（Cook+방송）を省略したもので、料理をする放送のことです。
料理が上手な人がレシピを教えるためのコンテンツや視聴者とただ料理をしてみるコンテンツなどがあります
ゲームバン（겜방）
出典: 풍월량 방송
ゲームバンはゲーム放送（게임 방송）のことです。
オンラインゲームからモバイルゲームまで様々な種類のゲームをプレイする姿を放送します
主にゲームをしている画面にBJの姿を小さく見せたりBJの音声を聞かせたりするなど視聴者とコミュニケーションをとりながら放送します！
コンバン（공방）
出典: 유튜브 노잼봇
コンバンは勉強放送（공부 방송）を略したものです。
公務員試験などの長期的に試験を準備しなければならない人たちが、自分の勉強している姿をライブ配信します。
映像の中でBJは何時間もずっと静かに座って勉強する姿を見せ、視聴者もBJの姿を見ながら一緒に勉強するのです
本当に一緒に勉強しているかのような気分になるそうです
女Camまたは男Cam
この写真は本内容と直接的な関係はありません。
女Camまたは男Camは上記でご紹介した放送とは少し異なります。
女Camは女性BJ、男Camは男性BJがカメラの前で対話をするコンテンツです。
この写真は本内容と直接的な関係はありません。
しかし単純に女性、男性が放送するからと言って女Camまたは男Camと呼ばれたりはしません。
彼らは主に主題無しに自分の外見や身体を見せることをコンテンツとしています。
顔や身体がコンテンツであるため、視聴者たちは刺激的なことを望む場合が多いです。
そのため露出の多い服を着て放送しています。
BJの収入
出典: 한국경제
BJの収入はピンキリです。
認知度が低いBJの場合は１か月に5万ウォン程度も稼げない場合もありますが、放送1回で星風船100万個をもらって1日で1億ウォンを稼ぐBJもいます。
また人気の高いユーチューバーの場合は広告の収入が大きいため推測が難しいです
2018年にJTBCランソンライフという芸能番組で、韓国で一番有名で長い間活動した大図書館（대도서관）とユムデンイ（윰댕이）が出演。
ユムデンイは1年に平均4～5億ウォン程度の収入を、大図書館は1月と2月を除いて17億ウォン程度の収入を稼いだと話しました
人気の高いBJたちの収入は想像を超える金額だということが分かります！
ライブ動画配信の限界
ライブ動画配信はコンテンツの多様性と1人クリエイターの時代を開きましたが、問題点もあります。
まず放送をする人の立場から見ると、ライブ動画配信は収入がとても不安定です。
成功したら本当にたくさん稼げますが、成功するための初期費用（放送装備など）と努力が必須です
つまり人気BJを見て放送を始めてしまうと痛い目に合うかもしれません
出典: 인사이트
2つ目はBJたちは自分の顔やある程度の身分を公開しなければならないのに対し、視聴者は皆匿名です。
そのため感情的に深刻な苦痛を経験する場合が多く、うつ病やパニック障害になり放送を休むこともよくあるのです。
出典: 뉴스타운
最後にライブ動画配信は資本主義の論理に弱いです。
つまり注目を集めてお金を稼げるならば、どんなに刺激的なこともしてしまうということです
上記で説明した女Camや男Camだけでなく、暴力的なコンテンツも数多くあります。
問題はこの放送を見て育つ青少年です。
他人に身体的・言語的に暴力をしたり、他人を性商品化したりすることを見て育った青少年たちは一体どうなるのでしょうか？
今回は韓国のライブ動画配信文化についてご紹介しました。
いかがだったでしょうか？
自由な分面白いコンテンツがたくさんある時代ですが、反対に問題点があることも忘れないでいたいですね
ここまで、「韓国のライブ動画配信文化」についての記事でした。お問い合わせ事項がある場合、本ブログ記事のコメント欄にご記入いただくか、help@creatrip.com までメールもしくは、公式ライン@creatripまでメッセージを送ってください。
