2026年春「皇居文化祭」明るい大広間での『天皇の食卓』の感想
immia
3 days ago
私が言えるのは、この体験は本当に心にまっすぐ響いた、ということだけです。
私みたいにローカル文化や歴史の物語を探すのが好きな人、またはソウル旅行が毎回ショッピングだけになるのは避けたい人なら、心から、強くおすすめしたいのでぜひ体験してみてください。
以下は、2026年春に友人と実際に参加したあとに書いた、詳しいレビューです。
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まずちょっとした余談ですが、私はあえてタイトルから「徳寿宮」を外しました。
タイトルに徳寿宮と直接書かなかった理由は、この体験が実は徳寿宮の「中」で行われるわけではないからです。
会場は、徳寿宮の「外」にある中明殿です。
私たちが徳寿宮の場所を知っているつもりで自信満々になり、体験の場所をきちんと再確認しなかったのもあるかもしれません :)
でも国際訪問者向けに特別に作られた文化プログラムだからこそ、これは本当に注意してほしいポイントだと思います。
当日は、徳寿宮の門の外で確認のために行ったり来たりして、かなり時間を使ってしまいました。
現地スタッフも、しばらくの間こちらの予約名が見つからない理由が分からなかったほどです(それでもすごく親切でした)。
とにかく要点だけ言うと、
行くなら必ず「中明殿(Jungmyeongjeon Hall)」に直接ナビしてください!
私たちみたいに迷って時間を無駄にしないでくださいね。
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17:50に中明殿に到着したのですが、美しすぎて思わず立ち止まってしまいました。
ようやく中明殿にたどり着いて、友人と入口に立った瞬間、建物に圧倒されました。

韓国の宮殿といえば、木造の伝統建築を思い浮かべがちですが、それとはまったく違います。
中明殿は赤レンガの洋風建築で、モダンな雰囲気も感じられます。
夕暮れどきに灯りが少しつくと、静かで空気感があって、本当にタイムスリップしたみたいでした。
中に入ると、まずは歴史展示を自由に見て回れます。
ただ、場所を探すのに時間を使いすぎてしまい、着いた頃にはじっくり読んで回る余裕がありませんでした。
そのとき頭に浮かんだのは、ひとつだけ。
もったいない。
展示内容だけでも、時間をかけて丁寧に読む価値があると感じました。
次に機会があれば、絶対に早めに来てしっかり見学したいです。
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そして今日のメイン、宮廷料理のトークショーと宮廷フード体験です。
見学後、スタッフの案内で中明殿2階の講義室へ上がりました。
入った瞬間、運営側のこだわりがすぐに伝わってきました。
空間全体がとても上品に整えられていて、
予約制なので参加人数もちょうどよく、混み合うこともなく、とても居心地の良い環境でした。

各席には温かいお茶と、今日のメニューがすでに用意されていて、
細部まで見ても、こう思わずにはいられませんでした。
「今日は本当に海外VIPとしてもてなされてるみたい」って。
宮中料理の背景について軽く紹介があったあと、講師の方がコースを一品ずつ提供してくれました。
よくある体験プログラムのセルフ形式ではなく、きちんと盛り付けされたコース料理です。
説明によると、このセットメニューは当時、朝鮮王室で外国の賓客を迎える国賓宴会で出されていた料理をもとに再構成したものだそうです。
ただ食べるだけではなく、物語のある“食と文化体験”なんだと一気に実感しました。

今日食べた中で、いちばん印象に残ったのは、クドンバプ
名前を見たときは正直、あっさり薄味の宮廷料理なんだろうな、と勝手に思っていました。
でも一口目で、その印象が完全に変わりました。
甘じょっぱいバランスがちょうどよく、野菜やきのこの香りがじんわり広がって、味わいはやさしくて丸みがあり、すごく食べやすいんです。
講師の方曰く、韓国のビビンバに近いコンセプトだそうです。
ただ当時は外国の賓客をもてなす料理だったため、辛いものが苦手な人もいるかもしれないと考えて、
一般的に使われる韓国のコチュジャンを、醤油ベースの味付けに置き換えたとのこと、それを聞いて一瞬で納得しました。
というのも、私自身が実は辛いものがあまり得意ではないので、
辛くないのに韓国らしい重なりのある味わいが楽しめるこういう料理は、まさに好みど真ん中でした。
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これで終わりかと思いきや、デザートがまた別のクライマックスでした。
メインが終わった時点で、体験はだいたい終了かなと思っていたのですが、
デザートもあって、しかも“ついで”みたいな簡単なものではまったくありません。

これは個人レビューなので、
改めて私の二大お気に入りをしっかり告白します。
「冷やし柿と五味子の餅スープ」
柿は韓国でも伝統的な象徴性の強い果物で、冷やして食べると特に甘くてさっぱりします。
そして甘酸っぱい五味子の風味と、もちもちの餅の組み合わせが、締めにぴったりでした。
フルコースを食べ終えたあと、頭に浮かんだのはこれだけです。
お腹いっぱい、そして大満足。
プログラム自体は約1時間ですが、
内容も、空間も、料理全体のクオリティも、想像以上にずっと濃密でした。
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プログラム後は、ソウルの中でもストーリーにあふれた散策ルートにつながっていて、流れが完璧でした。
中明殿を出ると、すぐそこが貞洞キル(貞洞通り)です。
ここは昔から、ソウルで大好きな散歩道のひとつ。
静かな石垣道と歴史ある古い建物が、特に雰囲気たっぷりです。

私たちは貞洞通りをゆっくり歩いて写真を撮り、
最後はかわいいカフェを見つけて座って休みながらおしゃべりして、午後の文化体験を心地よく締めくくりました。

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正直な感想としては、これはただの食事じゃなくて、心に残るソウル体験です。
観光地で写真を撮るだけの旅と比べると、
歴史的背景のある宮廷料理を味わいながら物語を聞けるこういう体験は、
中明殿ならではの時代の空気感も相まって、
得られるものが「今日はご飯を食べた」ではなく、
こういう感覚になります。
「ほんの一瞬、あの時代に入り込んだみたいだった」
なので、文化や歴史、建築が好きな人はもちろん、
ソウルで、もう少し深くてユニークな半日プランを立てたい人にも、この体験は自信を持って“強くおすすめ”のリストに入れます。


