韓国の方言まとめ
韓国各地域の方言を学んで、会話をもっと楽しみましょう!
- 韓国方言の分かれ方
- 全羅道の方言
- 慶尚道の方言
- 江原道の方言
- 忠清道の方言
- 濟州の方言
- ソウルの方言
こんにちは
韓国人が毎日お伝えする
最新韓国旅行情報Creatripです!
韓国語を勉強していたり、ハングルを知っている方はいらっしゃいますか?
韓国語を一通り学んだにも関わらず、変わった発音やアクセントが出てくると、聞き取れないことがありますよね
実は、韓国にも方言(サトゥリ/사투리)があり、韓国のニュースやバラエティ番組では、ソウル方言(ソウルマル)が使われるので、ほとんど他の地域の方言を聞く機会があまりありません。
しかし、韓国ドラマや韓国映画ではストーリーの背景の違いを反映させるためや、より感情移入できるように、方言が良く使われます。
今回はそんな韓国の方言をご紹介していきます!
韓国の方言の特徴を理解できれば、韓国のコンテンツをより楽しむことが出来ます
それでは、地域ごとの方言の違いを見ていきましょう!
韓国方言の分かれ方
朝鮮半島は三国時代を経て、山や川などを境界 としましたが、最も有名なのは、朝鮮鮮半島を二分した太白山です
当時、三国時代には太白山も境界であり、東(慶尚道)は新羅、西(全羅道)は百済、北(江原道)は主に高句麗でした。
新羅による統一後、各地域ごとに特色、特に言語的な特徴が残りました。
言語は何世紀にもわたって進化し、北朝鮮と韓国でも意思疎通が可能なほど発展します。
しかし、まだそれぞれの地域で方言(サトゥリ)として残り、韓国語の特色をより際立たせています。
いろんな地域のサトゥリの特徴を見て、表現を学んでみましょう!
全羅道の方言
全羅道(チョㇽラド)の方言は韓国南西部の方言で、主に全羅北道(チョㇽラプット)、全羅南道(チョㇽラナンド)、光州(クァンジュ)で使用されています。
韓国で最も重要な2つの方言のうちの1つで、全羅道方言は柔らかくて感嘆詞が多いことが特徴です。
1. 全羅道方言の語尾
全羅道の人は話すときに語尾が、잉(イン)、랑께(ランケ)、당께(ダンケ)などになるのが主な特徴です。
一番重要なのは、各文の終わりに잉(イン)が加わることです。
例えば、よく使われる「~した」~했다(へった)の場合、全羅道方言では、~했다잉(ヘッタイン)になります。
また、「ってば」~라니까(ラニカ)で終わる時には~랑계(ランケ)に変わり、「したってば」~했다니까(ヘッタニカ)で終わる時には~당계(ダンケ)になります。
例えば、「違うってば」の아니라니까(アニラニカ)は아니랑계(アニランケ)になります。
2. 全羅道方言の特色
全羅道の方言は韓国人であれば誰でも知っている方言です。
さきほど全羅道の方言には感嘆詞が多いとお伝えしましたが、例えば、아따(アッタ)·오메(オメ)、허벌나게(ホボルナゲ)などはいずれも意思を強調する言葉です。
今ご紹介した全羅道の語尾をいつのも韓国語に合わせてみると、全羅道出身の人のように話すことが出来ますよ
3. 全羅道出身の芸能人
- ユノ(ユンホ)
東方神起のユノが光州(クァンジュ)出身です。
韓国のバラエティ番組で、時々ユノの全羅道の方言を聞くとことが出来ます
- ミン・ドヒ
ミン・ドヒは麗水(ヨス)出身です。
「応答せよ1994」では全羅道の方言の実力を見ることが出来る、馬頭を浴びせるシーン(ピーと言う音で消されていますㅋㅋㅋ)はとても面白いですよ
慶尚道の方言
慶尚道(キョンサンド)も韓国でよく使われる重要な方言で、最初は少し荒く聞こえるかもしれませんが、ずっと聞いていると、とても魅力的な方言に聞こえてくるそうです。
釜山(プサン)も基本的に慶尚道(キョンサンド)の方言が使われています。
慶尚道の方言には日本語が使われていて、例えば、「おぼん」오봉、「たらい」다라이、「玉ねぎ」다마네기、「たくあん」다꽝などは日本語の発音そのままです
1. 慶尚道方言のアクセント
韓国語は基本的に、アクセントはあまり多くない方ですが、慶尚道の方言はアクセントが強く、イントネーションに重点を置いているのが特徴です。
慶尚道出身の人が長年ソウルに住んでいても、うっかり方言が出てしまったり、興奮すると方言が出ます。
文字で表すときには、言葉の後に↗↘などの記号を使って表現したりします。
たとえば、가가 가가?(カガカガ?)という文は、「この人は誰ですか?」という意味ですが。
ソウルの人が発音すると「ga-ga-ga-ga↗?」となりますが、正しくは、ga↗ga↘ga↗ga↗?と言うのが正しい発音で、アクセントを間違った場所に置くと、全然違う意味になってしまいます
2. 慶尚道方言の疑問文
慶尚道方言で質問をするときは、ちょっと複雑です。
正式な韓国語の教育内容と異なるので、ある程度韓国語を身につけてから、方言を学んでみてください!
はい・いいえで 答えられる | 具体的に答える | |
名詞につく | ~가 | ~고 |
述語につく | ~나 | ~노 |
1)答えが「はい」または「いいえ」になる質問をする場合、名詞で終わるとき語尾に「가」を付けます。
たとえば、이게 그것이가?(イゲ クゴシガ?/これはそれですか?)と、語尾が가で終わった場合は、質問の内容に「はい」か「いいえ」で答えられます。
一般的に韓国語では야?(タメ口の場合)でよく終わります。
2)質問内容について、具体的な答えが欲しい場合は、名詞で終わるとき語尾に「고」がきます。
왜 그것이고?(ウェ クゴシゴ?)は「なんでそれなの?」を意味します。
3)答えが「はい」または「いいえ」になる質問をする場合、述語で終わるとき語尾に「나」がつきます。
오늘 머 하나?(オヌル モ ハナ?)は、「今日は何かする?」という意味で、「はい」か「いいえ」で答えられます。
4)質問内容について、具体的な答えが欲しい場合は、名詞で終わるとき語尾に「노」がつきます。
오늘 머 하노?(オヌル モ ハノ?)は、「今日は何をする?」
3. 慶尚道の「맞나」
ソウルで使われる맞나(マンナ)は、「合ってる?そうなの?」という意味ですが、慶尚道ではあいづちでよくつかわれます。
なので、特別な意味はなく「そう?本当?うん。」くらいのつもりで話します。
今度、友達とおしゃべりする時は、たまに아、맞나(ア、マンナ)とあいずちを打ってみてください!
4. 慶尚道出身の芸能人
- チョン・ウンジ
ウンジは「応答せよ1994」でも慶尚道の完璧な方言で、とっても可愛い愛嬌(エギョ)を披露していました!
他の放送ではソウル方言の発音がとても良かったので、改めて感心しました。
- Simon Dominc
釜山出身のSimon Dは、テレビ番組で魅力的な方言をよく紹介しています。
私も画面に穴が開くほど見入ってしまいましたㅋㅋㅋ
江原道の方言
江原道(カンウォンド)はソウルにとても近く、ソウルで働く人が増えてきているので、韓国語の発音もほとんど差はありません。
しかし、よ~く聞いてみると、江原道の一部都市で使われている方言が独特で面白いですよ
1. 江原道方言の語尾
江原道の人たちは語尾に드래요(ドゥレヨ)を付けると誤解している人も多いのですが、正確には래요(レヨ)で終わっています。
一般的な韓国語で「だって」래요(レヨ)は他人が言っていた言葉を伝える、関節話法として使われますが、江原道では自分の言葉の最後に使われます。
例えば、一般的な韓国語で「そこはどこですか?」の거기 어디에요?(コギ オディエヨ?)と尋ねたら、「ここはカンヌンです。」여기 강릉이에요(ヨギ カンヌニエヨ)となります。
しかし江原道では、거 어디래요?(コ オディレヨ?)と尋ね、여 강릉이래요(ヨ カンヌニレヨ)となります。
2. 江原道の「마카」
江原道마카(マカ)は「すべて」모두(モドゥ)を意味し、마세요(マセヨ)は「美味しい」맛있어요(マシッソヨ)を意味します。
江原道の飲食店で마카 마세요の文字を見かけたら、「マカしないでください」という意味ではなく、すべてのメニューが美味しいという意味になります
3. 江原道出身の芸能人
- キム・ヒチョル
キム·ヒチョルは江原道の横城郡(フェンソングン)出身です。
ソウルに長年住んでいるので、今はあまり方言を使っていませんが、初期のバラエティ番組を見ると、はっきりとなまっていますㅎㅎㅎ
忠清道の方言
江原道と同じく、忠清道(チュンチョンド)もソウルから近いため、方言を聞いてもあまり違和感は感じません。
ですが、忠清道のアクセントはとても特色があるので、どのよう発音するのか見てみましょう
1. 忠清道方言の速度
今の若者の間には少なくなってきていますが、元々忠清道の方言は、韓国語で最も柔らかく、ゆっくりと心地よい口調で、親切な祖父母のようにとても暖かみがあるのが特徴です。
2. 忠清道方言の語尾
忠清道の方言を話すときには、여(ヨ)、유(ユ)、または야(ヤ)の音が語尾につき、優しいくより穏やかに聞こえます。
標準の韓国語で야(ヤ)で終わる時に、代わりに여(ヨ)に変わります。
例えば、「なに?」という意味の뭐야?(モヤ?)は、뭐여? (モヨ?)にかわります。
そして、敬語の요(ヨ)で終わる場合は、유(ユ)に変えます。
例えば、「そうですか」の그래요(クレヨ)は그래유(クレユ)になります。
最後に、少しややこしいのが야(ヤ)です。
母音がㅐ(エ)で終わる言葉は、忠清道では야(ヤ)で終えます。
例えば、「なんでそうだったの?」の왜 그랬대?(ウェ クレッテ?)は왜 그랬댜?(ウェ クレッテャ)に変わります。
3. 忠清道方言「기」
方言の기(ギ)は「正しい」と言う意味で、忠清道の最も特徴的な言葉です。
기다(ギダ)、기여(ギヨ)、기지(ギジ)など、さまざまな形で使われています。
「合ってますか?」맞아요?(マジャヨ?)と聞きたい時には기여?(ギヨ?)や기여 안 기여?(ギヨ アンギヨ?)と言ってみましょう。
親切な印象を与える表現です
4. 忠清道出身の芸能人
- カン・ハヌル
カン・ハヌルはプサン出身ですが、韓国ドラマ「椿の花咲く頃」で忠清道の警察官役を演じました
ドラマ中のアクセントは忠清道の人からも称賛ほどでした
- パク・ボヨン
パク・ボヨンは忠清道出身で、韓国ドラマ「僕らの青春白書」では忠清道の女の子の役割を完璧にこなしました
濟州の方言
韓国人にとって済州島(チェジュド)の方言は、他の国の言語と言っても過言ではないほど、同じ韓国語なのに、ソウルの人には理解ができない特徴があります
1. 濟州島方言の単語
済州の方言は慶尚道の方言ととても似ていて、他の地域の人々にはまったく知られていない単語があります。
たとえば、済州島では「お父さん」아버지(アボジ)は아방(アバン)になり、「お母さん」어머니(オモニ)は어멍(オモン)になります。
2. 濟州島方言の語尾
済州の方言はほとんど엔(エン)という音で終わります。
例えば「私、行くね」난 간다(ナン カンダ)は済州島では난 가멘(ナン カメン)になります。
「~するよ」~ㄹ래(rレ)と言いたい時は、済州島では젠(ジェン)になります。
例えば「寝るよ」나 잘래(ナ チャㇽレ)は나 자젠(ナ チャジェン)になります。
켄(ケン)などもありますが、使い方が多すぎて語彙もとても難しいので、気になる方は済州島の方に尋ねてみてください
3. 濟州島方言のいらっしゃい
韓国でお店に入ると店員さんが어서 오세요(オソ オセヨ)と言っているのを聞いたことがありますか?
「いらっしゃいませ」と言う意味なのですが、済州島では全然違います。
済州島では혼저옵서예(ホンジョオプソイェ)と言って、空港や飲食店などで聞くことが出来ます。
혼저옵서예の혼は元々、と言う発音でしたが、現在は使われなくなりました。
한(ハン)と훈(フン)に似た発音で、今は済州島にしか残っていない発音です。
4. 済州島出身の芸能人
- ブ・スングァン
スングヮンは済州出身であることを誇りに持っています。
たくさんの番組で方言を披露していて、歌詞を済州の方言に変えた時は大きな話題になりました
ソウルの方言
実は標準語とソウル方言(ソウルマル)はちょっと違うんです。
ソウルの旧市街のほうではまだ少し方言のアクセントを聞くことが出来ますが、現在ではますます少なくなり、隣接する京畿道と方言が混ざり合ってきています。
1. ソウル方言の変化
方言の由来は多岐にわたりますが、ソウルの方はソウルの方言だと言うし、京畿道(キョンギド)水原(スウォン)の方は水原の方言だという方もいます。
多くの若者たちも使っていて、言葉の雰囲気が可愛くなるのが特徴です。
ソウルの方言は로(ロ)を루(ル)、고(ゴ)を구(グ)に変更するだけです。
例えば、「本当に」진짜로(チンチャロ)は、ソウルの方言だと진짜루(チンチャル)になります。
「何をすべきか」を하라고(ハラゴ)は하라구(ハラグ)になります。
ちょっと気づきにくい方言ですが、多くのテレビプログラムやニュースでも、無意識に使われています。
2. ソウル方言の文法
予定を話すときの「~しようと思う」〜려고(リョゴ)の文法は韓国語を勉強したことがある方人なら知っていると思います。
それがソウルの方言だと、~ㄹ려고(rリョゴ)になります。
例えば、「購入しようとしている」사려고 한다(サリョゴ ハンダ)は、살려고 한다(サㇽリョゴ ハンダ)となります。
3. ソウル方言の使用者
特定の地域や使用者は決まってはいませんが、韓国人ならばほとんど全員がソウル方言のアクセントを知っています。
そして、デビューしたばかりのアーティストも、故郷から離れてソウルの方言を学んで使っています。
韓国にも、日本と同じように方言がありましたね
アクセントや使い方が違う方言も気に入っていただければ幸いです
私は仲の良い友達に今日の予定を聞くとき、너 머 하노?(ノ モ ハノ?)「あんた何すんの?」と慶尚道(キョンサンド)の方言を使ったりしていますㅎㅎㅎ
有名な方言なので、是非友達同士でも楽しく使ってみてください!
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