韓国ドラマ「賢い医師生活」から見る韓国の医師の実態
韓国の医者たちの実際の生活をご紹介!
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皆さん韓国で大人気のドラマ「賢い医師生活」をご存じですか?
このドラマは大学病院で勤務している医師たちの生活を描いており、韓国だけでなく海外でも愛されています。
ドラマを見ていると実際の医師たちの生活はドラマに出てくるものと似ているか気になってきます。
今回は韓国の医師たちの実際の生活についてご紹介します
韓国での医師に対する認識
韓国での医師に対する認識はとても肯定的です。
韓国は高学歴を必要とする専門職に就いている人に対して、認識がとても良いです
医師は専門職の中でも飛びぬけて良い位置にいます!
大韓医師協会が発行した「医療政策フォーラム」によると、専門職に就く人の信頼度評価で医師は90.7%の信頼度を得て圧倒的な1位となりました
このように韓国で医師の社会的地位は本当に高いです
さらに年俸も高いため学生とその親が望む職業の一つです。
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医師になるための過程
医大入試
出典:메디게이트 뉴스
医師になるために一番初めに必要な条件は医科大学や医学専門大学院を卒業することです
しかし医科大学に入学すること自体がとても難しいことです。
高校3年間本当に一生懸命勉強して韓国の大学入試で高得点を取らなければなりません!
普通は高校3年間全校1位だった学生や、大学入試で上位1%に入った最上位圏の学生だけが医科大学に入学できます
韓国ドラマ「賢い医師生活」の主人公である5人の医師たちは全員ソウル大学の医科大学を卒業しました。
ソウル大学の医科の場合は、全国で上位0.01%だけが入学できる場所です
このように医大に入学することはとても難しいことだということが分かります。
医大6年
一生懸命勉強して医大に入学すると、6年間大学で勉強しなければなりません
最初の2年は「予科」と呼ばれる医予科生活をします。
本格的に医学を学ぶ前に基礎となる生物学、化学、生理学などの科目を学ぶ時期のことです。
この時期の成績は医大卒業には影響しないため、医大生はこの時期には勉強を少し休みながらする傾向にあります。
その後「本科」と呼ばれる医学科生活を始めると、本格的に医学の勉強をすることになります。
この時期からは本当に大変で、難しいカリキュラムを遂行しなければなりません!
学校ごとに少しずつ異なりますが、大体2週間に1回テストがあり、テスト範囲や勉強しなければならない量が想像を絶するそうです
本科3回生からは病院に出て実習をします。
賢い医師生活に登場するチャン・ユンボクとチャン・ホンドが本科3回生の実習生です!
出典:유튜브 채널 의대생 tv
医師は人の命を扱う職業であるため、医大の留年制度は他の学科よりもかなり厳しいです。
1つでもFがあったり、全体の科目の平均成績が基準より低い場合留年することになるそうです。
そのため医大生はどんな時でも緊張していなければなりません
医師国家試験
出典:의협신문
予科2年と本科4年まで全て終えた学生たちは国家試験を受けます。
医師免許取得可否が決まる国家試験です!
この試験は医師になるために必要な最低限の力量を持っているかだけを確認する資格試験で、絶対評価で運営されます。
このように国家試験に合格すると一般の免許資格を取得できます
そして専門医になるための勉強を始めるのです!
インターン1年
出典:동아일보
まず大学の総合病院でインターンとして1年間働きます。
賢い医師生活シーズン1の3話でもキム・ジュンワンがインターンだった時のシーンが登場します
キム・ジュンワンは胸部外科の手術補助に入り感動し、胸部外科の医師になると進路を決めました。
このようにインターンの時期に様々な専攻を補助し、自分がどの専攻に進むのか決定しなければなりません。
レジデント4年
インターンの間に自分の進む専攻を決めたら、専攻の試験を受けます
この試験の点数、医大での成績、国家試験の成績、インターン勤務時の成績を合わせて評価し、希望の専攻に入ってレジデントとして勤務することになります。
賢い医師生活のチャン・キョウル、ト・ジェハク、チュ・ミンハ、ホ・ソンミンがレジデントです!
専門医試験
レジデント4年目に専門医の試験を受けます。
試験に合格すると専門医の資格をやっと得ることができるのです
この時医師たちは大きく2つの進路で悩むことになります。
1つ目は自分の個人病院をオープンする方法、2つ目は賢い医師生活に出てくる5人の主人公のように総合病院に所属し月給をもらう方法です。
賢い医師生活の主人公のような大学病院の教授になるためにはフェローレジデント過程を2年修了しなければなりません。
つまり5人の主人公は大学6年、インターン1年、レジデント4年、フェローレジデント2年、合計13年以上勉強して今の位置に立っているのです
医師の年俸
長年の勉強を経た医師の年俸はどうでしょうか?
まずインターンとレジデント期間は1カ月350万ウォンから400万ウォン程度です!
これは大企業に入社した人の1年目の年俸程度です。
しかし勤務時間は大企業よりももっと長いです
インターンとレジデントについては後でもう少し詳しくご紹介します。
では専門医になってからはどうでしょうか?
2018年に発表された保険福祉部の国民保険医療実態調査によると、全国の医療機関で月給をもらって働く人は月平均1300万ウォンもらっているそうです。
年俸に換算すると約1億5600万ウォン程度です
統計庁が発表した一般会社員の月平均所得が約300万ウォンであるのに対し、医師はその4倍以上をもらえるのです!
医師の勤務時間
専門医になる前の過程であるインターンとレジデントの勤務時間は本当に長いです。
なぜなら主治医として自分が担当する患者を治療しながら、専門医になるための修練と勉強もしなければならないからです!
韓国の医療システムで最悪の勤務環境だと言えます
韓国の労働法によると、勤労者の週間最大勤務時間は52時間ですが、インターンとレジデントの場合は88時間とされています
しかしこの基準を守っているところが多くないようで、2019年の初めには36時間休まず勤務して過労死したという事件もありました。
専門医になってからは少し状況が良くなるそうです。
決まった時間は1日8時間、つまり週40時間ですが、大韓病院医師協議会が調査した結果平均47時間以上働いているそうです。
特に上級総合病院の外科専門医は週平均71時間働いているそうです
決まった勤務時間にする業務以外にも当直勤務や緊急事態が絶えないためです。
そのため実際の医師たちは賢い医師生活の主人公5人のように退勤後集まってバンド活動をするのは不可能だと言います
医師の勤務環境
出典:청년의사
韓国は人口1000人当たり医師が2.3人です。
これはOECD会員国の平均3.5人より1.2人も少なく、36か国の会員国の中で最低水準だと言います
上記でお伝えしたように医師たちはいつ過労死してもおかしくない環境なのです。
普段は医療陣のために準備された社内食堂で食事をしますが、緊急状況であったり、忙しい時は食堂に行く暇もないそうです。
そのためカップラーメンやパン、お菓子など短い時間で食べれる食べ物をたくさん食べます。
特にインターンとレジデントのような修練医や、救急室で勤務する医療陣の場合はその頻度がもっと高いそうです
出典:중앙일보
当直勤務をする日は狭く不便な当直室で少しずつ寝ながら休まなきゃならないです。
このように医師たちは高い年俸をもらう代わり、毎日大変な業務を遂行しなければなりません。
本当に大変な職業だと言えます
今回は韓国の医師たちの実際の生活を韓国ドラマ「賢い医師生活」と比べながらご紹介しました!
いかがだったでしょうか?
ドラマがとても人気でNetflixで全世界にリアルタイム配信されているので、ぜひ見てみてください
ここまで、韓国ドラマ「賢い医師生活」から見る韓国の医師の実態についての記事でした。お問い合わせ事項がある場合、本ブログ記事のコメント欄にご記入いただくか、help@creatrip.com までメールもしくは、公式ライン@creatripまでメッセージを送ってください。