シチリア島オルティージャにあるCaseificio Borderiは、3世代にわたる家族経営のチーズ工房で、活気ある伝統市場の中で高い評価を受けるパニーニ(イタリアのサンドイッチ)も提供している。店頭では、新鮮なリコッタやモッツァレラから長期熟成の「Grotta」チーズまで幅広いチーズを取りそろえ、メニューには各食材の産地が記載されている。パニーニには定番のものがある一方、季節性を重視するものもあり、ベジタリアン向けの一品は厳選したチーズと季節の野菜で作られるほか、シェフのパニーニは入荷する農産物に応じて内容が変わり、「Noi seguiamo la stagionalita(we follow the seasons)」および「TRUST US!!」と表示されている。
食材は、生、グリル、乾燥、すりおろしなど複数の方法で扱われ、複雑な食感と風味を構築する。例として、カポコッロを短時間フランベすること、アーティチョークを丸ごと/クリーム状/ハート(芯)として使い分けること、フレッシュトマトと天日干しトマトの両方を用いることが挙げられる。Borderi家は1930年のオリーブオイル生産にルーツを持ち、その後、シチリアの伝統的なチーズへと事業を拡大した。現在はAndrea Borderiが子どもたちや義理の家族とともに生産を続け、革新も進めており(例:tricotta、詰め物をしたモッツァレラ)、パニーニはパキーノトマト、ブロンテ産ピスタチオ、野草があふれる市場という立地の中で、地元食材、職人技、時間の可視的な成果として提示されている。
この物語は、店の評判が完成したサンドイッチだけで築かれているのではなく、それを支える人々、場所、伝統によって形作られていることを強調している。その要点は、同店のモットー「Passione. Qualita(passion and quality)。」に集約されている。